有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)について正しく理解しよう
2022.11.25:JCLA美容通信
環境汚染に関係がある物質として「有機フッ素化合物」の「PFOS(パーフルオロスルホン酸)」、「PFOA(パーフルオロオクタン酸)」という名前を聞いたことはないでしょうか。メイクアップ化粧品にも使われてきたことのある成分です。2021年4月26日に化粧品工業連合会(以下粧工連)より、「『PFOA又はその塩類』及び『その関連物質』の化審法第一種特定化学物質(*1)への指定について」という通知が発出され、該当する有機フッ素化合物の一部が使用できなくなりました。いったいどういう成分なのか、何が問題なのか、解説します。
*1:第一種特定化学物質は、難分解性、高蓄積性及び人又は高次捕食動物への長期毒性を有する化学物質です。当該物質については、製造及び輸入の許可(原則禁止)、使用の制限、政令指定製品の輸入禁止等が規定されております。
有機フッ素化合物ってどんなもの?

有機物中の酸素原子をフッ素(F)とよばれる原子に置き換えたもので、現在規制されている物質はその中で「パーフルオロ化合物」という物質になります。

パーフルオロ化合物の代表的なものとして、「パーフルオロオクタン酸(PFOA)」と「パーフルオロスルホン酸(PFOS)」があります。

ここは注意!!

歯みがき粉などに配合されているフッ素とは、「モノフルオロリン酸ナトリウム」や「フッ化ナトリウム」といったフッ素化合物です。これらは無機のフッ素化合物で、有機フッ素化合物とは全く別物です。

どんなものに使われているの?
PFOS、PFOAは1940年代にアメリカで開発された界面活性剤で、耐熱性、耐薬品性など非常に優れた安定性を持ち、表面張力を大きく低下させることなどから、撥水剤や紙・布の防汚剤の原料、泡・消火剤の成分や…
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